みんなのラズパイコンテスト2018に応募しました!
日経Linuxと日経ソフトウエア、ラズパイマガジンが主催する「みんなのラズパイコンテスト2018」
昨年初めて応募した「みんなのラズパイコンテスト2017」では、ありがたいことにKSY賞をいただき、それからどっぷりラズベリーパイにハマっていて、今では自宅にも職場にも各種ラズパイがゴロゴロしているありさまです(笑)
今年もなんとか応募に間に合いました!(〆切当日の23:57に、応募ボタンをポチり。(・∀・)。)
今年で5回目を迎えるそうで、応募者数は過去最高を記録したとか。
という訳で、応募作品の紹介です( ^o^)ノ
はじめに
作品名とシステムの全体像
今回応募した作品名はコチラ!
“データは語る、「ラズパイ・エアコン・マイスター 〜 R.A.M. 2018 〜」"
選んだ対象は、暑かった今年の夏に大活躍したエアコン。
「オススメのエアコン操作」を自宅の実計測データに基づいて教えてくれるシステムを目指したモノ、それが「ラズパイ・エアコン・マイスター R.A.M. 2018」です。IoTと一緒によく語られる「ビッグデータ」と「AI」。これまで取れなかった所からから大量のデータを引き出し、人工知能でコネコネすることで、素敵な社会を創造しようというアレです。消費電力を知りたいと思ったのがきっかけで、室内・屋外の気温・湿度などなどを24時間365日記録し分析するためのシステムとして構築してみました。
システムの全体像はこちら!
色々集めてギュッと1枚にまとめています。
ちなみに、「R.A.M. 2018」とは、
- Raspberry Pi
- Air conditioner
- Meister
- 2018年版!
まんまなんですが、略すと格好いいですよね!?(笑)
(カタカナばっかりで今ひとつシャキッとしてなかったので入れてみましたw RAMだとメモリーみたいですし)
作ろうと思ったきっかけ
毎年論争が繰り広げられる、
「つけっぱなし と こまめに入り切り どちらがお得なのか?」
という問題に、ラズパイで挑む!
夏になると話題になるエアコンの消費電力。今年の夏はいつにも増して暑かったので、エアコンの消費電力がとても気になっていました。そのような折に、知人とエアコンの消費電力の話になり、「つけっぱなしの方が電気代安いんだよ!」と強く言われていたのですが、「はたして本当だろうか?直感的には使わないときは消していた方が絶対お得だろう」と内心思っていました。
巷の情報を見ると「つけっぱなしがお得だ」「メーカーがつけっぱなしの方が良いと公式見解を出した」「それでも条件による」というようにどれもケースバイケース。こうなったら、いっそのこと実際に計測してデータを分析してみよう!と思い立ったのが、今回の作品を作って応募するきっかけでした。
システムの簡単な説明
2つの主な機能
本システムには大きく分けて2つの機能があります。
① 各種センサ情報の取得・データベースへの記録・データの可視化
②「消費電力予測によるオススメのエアコン操作」を計算・表示するWeb User Interface
これらを用いて「オススメのエアコン操作」を導き出す戦略は次のようになっています。
1)①の機能を用いて、エアコンの消費電力、屋内・屋外の温度の記録を行う。
2)記録したデータから、部屋(自宅)とエアコン、環境を含めたシステム同定を行う。
3)同定されたシステムのモデルに各種パラメータを与え、予測消費電力量を計算する。
使い方
本システムの使い方は次の通りです。
(1)システムのセットアップ・起動
(2)24時間・365日のデータ収集・記録
(3)データ分析(システム同定)
(4)Web UI へのパラメータ入力、オススメのエアコン操作の表示
基本的にシステムを稼働させたらひたすら自動的にデータを蓄積していきます。ユーザーの操作はデータ蓄積後の分析や、オススメのエアコン操作の表示(都度)となります。
特徴的な仕組み(要素技術について)
エアコンの消費電力は、室内温度と屋外温度に大きく依存するため、これらを全て同時に記録して評価・分析する必要があります。そのために、本システムは以下の特徴的な仕組みを有しています。
①複数チャネルからのデータを統合的に収集
- 10秒毎のエアコンの消費電力をBluetooth接続のワットチェッカーで取得
- 5分毎に室内の温湿度・気圧をI2C接続のセンサで取得
- 屋外の気温を無料APIで1時間毎に取得
- 屋外に設置したOMRON環境センサの情報をBLE Beaconで取得
②大量のデータを記録・可視化
- 大量の時系列データを保存するためのデータベースをInfluxDBで構築
- 保存されたデータの可視化・分析環境をGrafanaで構築
- データの保存領域とシステムバックアップを兼ねた128GBのSSDをUSBで増設
③データの分析(エアコンと環境の関係性を見る)
主に消費電力・温度の関係を分析します。GrafanaのWebUIでInfluxDBに蓄積したデータを可視化し、任意の時間帯のデータをグラフ化して目視確認しながら特徴的な部分(エアコンOn/Off時の室温の変化など)を見つけていきます。
本サイトの常連さんはお気づきかと思いますが、ちょいちょい公開していた記事は全てこのシステムを作るための要素技術でした!
詳しくは以下の個別の記事を参照下さい(^o^)
システム構成(データの収集・記録・可視化部分)を図に表すと以下の通りです。
取得したデータはダッシュボードで一覧表示できるようにしており、こんな感じに表示されています。
エアコンの消費電力から導き出された結論は、、、
応募作品使って導き出した結論は「自宅環境の家庭用エアコンは、"こまめに入り切り"した方が消費電力は少ない」でした(^o^)。※こまめにといっても、1時間外出する時はエアコンを停止するとかいうレベルです。分析の経緯はまた別記事に詳しく載せたいと思います。
今年は十分なデータを集められなかったので、これからどんどんデータを蓄積して精度を高めようと思います。
今後の日程
受賞作品は2018年11月27日に「みんなのラズパイコンテスト」の公式サイトなどで発表される予定だそうです。そして、受賞作品発表会は、「日経クロストレンドEXPO 2018」(2018年11月28日~29日、東京国際フォーラム)会場内で、11月29日に開催されるとのこと!
今年はどんな作品が応募されたのか、発表が楽しみです!
それではみなさん、良いラズパイ生活を!( ^o^)ノ
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません